「抹殺計画を実行に移したいと思う」メールでやりとりも…遺体なく殺害方法不明 ALS嘱託殺人などで起訴の元医師、父親殺害について無罪主張

ALS患者嘱託殺人事件で逮捕された元医師。この事件で発覚した父親の殺人事件について12日初公判が開かれました。被告は無罪を主張しました。
逮捕から1年8ヵ月、これまで事件について何も話さなかった元医師の山本直樹被告が初めて口を開きました。
(山本被告)「共謀して父を殺害したことはありません」。
この事件が明らかになったきっかけは、山本被告が関与したとされるある事件でした。「ALS患者嘱託殺人事件」。2019年11月、山本被告は医師の大久保愉一被告と共に、難病ALS・筋萎縮性側索硬化症の女性からSNSで自身の殺害依頼を受け、女性の自宅を訪問。山本被告らは女性に薬物を投与し殺害したとして、逮捕・起訴されました。
この事件の捜査過程で浮上したのが「山本被告の父への殺人容疑」。2011年3月、山本被告は大久保被告と山本被告の母・淳子被告と共謀し、精神疾患を患っていた山本被告の父・靖さんを退院させ、都内のアパートの一室などで何らかの方法で殺害したとされています。
また、山本被告と淳子被告とのメールのやりとりで、靖さんについて「周囲を不幸にする」といった内容があったことが分かっています。ただ、死因や殺害方法が明らかにされていない中、検察が殺害をどう立証するかが焦点になっていました。
そして、12日に開かれた山本被告の初公判。
(山本被告)「共謀して父を殺害したことはありません」。
弁護側も「山本被告が父親との生活に疲れ切っていて、犯行計画を立てたが思いとどまった」として無罪を主張しました。
(弁護側)「父親を退院させ大宮に連れてく最中、母親の淳子被告に『やめよう』と言われ、(山本被告は)中止を決意し、大久保被告も了承した」「しかし父親と大久保被告が一緒にいるわずかな時間、偶然が生じ父親は死亡した」「大久保被告が単独でやった」。
一方、検察側は「厄介払いのため殺害した」と主張しました。
(検察側)「父親は退院後すぐに病死・自然死するとは考えられない状態だった。綿密に計画し、医療知識を悪用した犯行だ」。
さらに検察側は山本被告と母・淳子被告とのメールの文面を明らかにしました。
(山本被告→淳子被告)「想像を絶する異常人格者だ」「抹殺計画を実行に移したいと思う」。
山本被告と共謀したとされる母・淳子被告の初公判は2月13日に開かれる予定で、大久保被告の初公判の日程は未定です。