日本大学の元理事らによる背任などの事件を巡り、日大の特別調査委員会は10日、都内で記者会見を開き、調査の中間報告を行った。調査委は元理事らの不正行為による被害額は計約8億5000万円とし、全額を損害賠償請求するよう日大に求めた。
中間報告によると、元日大理事の井ノ口忠男被告(背任罪で起訴)や医療法人前理事長・籔本雅巳被告(同)らは、日大関連病院への医薬品納入で、医薬品会社が2%の値引きに応じていたにもかかわらず、病院側には1%の値引きと伝え、残りの1%を籔本被告の関連会社に取得させるなどして、2017年度から20年度までに少なくとも3億7582万円を得ていた。
また、日大病院が田中英寿・日大元理事長に対し、20年3月から21年11月まで計88日間入院した際の特別室料計1116万円の支払いを免除していたことも判明した。一部職員の「理事長は免除の慣行があった」との説明について調査委は、「社会一般の観点から合理的とは思えず、田中氏への 忖度 (そんたく)にすぎない」とし、速やかな請求を求めた。
調査委は今年9月頃をめどに最終報告を行う予定とした。