「投資資金」回収でトラブルか 男性への強盗致死容疑、7人逮捕

広島県海田(かいた)町の自営業、竹内義博さん(当時71歳)が監禁後に死亡したとされる事件で、県警は13日、竹内さんを金銭目的で暴行し死なせたとして、男女7人を強盗致死容疑で逮捕した。うち女性5人が投資名目で計約3900万円を竹内さんに預けており、返還を巡るトラブルが背景にあったとみて調べる。
7人は、いずれも住所不定で古物商の今泉俊太(32)、無職の伊藤圭亮(28)の両被告ら。竹内さんに対する監禁罪で起訴され、一部は有罪が確定している。
逮捕容疑は、共謀して2022年6月1~2日、竹内さんを海田町の事務所などで脅迫。「死んで生命保険で払えば」と言って多数回殴るなどし、現金約11万円を奪って死なせたとしている。今泉容疑者は「なぜ強盗になるのか分からない」と供述し、他の6人は黙秘や否認をしているという。今泉容疑者ら4人は竹内さんに対する死体遺棄罪でも13日に起訴された。
県警は防犯カメラや音声データから、竹内さんが自身の事務所で死亡したと判断。竹内さんは監禁後に行方不明となっているが、遺体が見つかっているかどうか明らかにしていない。
判決などによると、女性5人が竹内さんに投資名目で90万~2000万円を預け、竹内さんと話し合いをしようとした際に「債権回収屋」として今泉、伊藤両容疑者が加わり、監禁したとされる。【根本佳奈、安徳祐】