東京都は14日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを「5類」に引き下げた後の独自対策を発表した。検査キットの無料配布などを終了する一方、患者の入院調整は妊婦や基礎疾患を持つ人など重症化リスクの高い患者を中心に6月末まで独自に継続する。7月以降の対応については、政府の方針を踏まえて後日改めて検討する。
都内ではこれまで各地の保健所や都庁の入院調整本部が医療機関と連絡を取り、患者の入院調整を行ってきた。今後、都は基礎疾患がある人や妊婦など必要なケースを中心に入院調整をする一方、院内感染防止対策経費の支援などで、コロナ病床を持たない医療機関も患者の受け入れができるように促す。
また、マスクの着脱については、政府方針に沿って3月13日以降は都としても「個人の主体的判断を尊重する」とし、卒業式については児童・生徒と教職員は「外すことを基本とする」との方針を明らかにした。【柳澤一男】