自民、立憲民主両党の参院幹事長、参院国会対策委員長は20日、国会内で会談し、国会欠席を続けるNHK党のガーシー(本名・東谷義和)参院議員の懲罰案を「議場での陳謝」とすることで合意した。21日の参院懲罰委員会での懲罰案の採決を経て、22日の本会議で可決される見通しだ。
国会法に基づく懲罰には、重い順に除名、登院停止、議場での陳謝、戒告の4種類がある。
会談で、立民側は「野党の中には除名にすべきだとの考えもある」と述べた。これに対し、自民側が「まずは『陳謝』という会派が多い。議員の身分に関わるので一致した対応が望ましい」と主張し、議場での陳謝とすることで折り合った。
ガーシー氏は昨年7月の参院選で初当選して以降、海外に滞在したまま一度も登院していない。当選後に支払われた歳費や期末手当などは、計1700万円以上となる。
自民の世耕弘成参院幹事長は会談後、「再三にわたる求めに応じず、登院もしない憲政史上初めての事態だ。陳謝が決定した場合、誠実に対応していただきたい」と記者団に語った。
与野党からは、陳謝に応じなければ、尾辻参院議長に懲罰委への付託を改めて求め、3月中にも除名とする案が出ている。