鎮静作用がある麻薬成分が含まれた薬剤テープを交際相手に貼り付けるなどして死なせたとして、警視庁捜査1課は27日、傷害致死と麻薬取締法違反の疑いで、東京都板橋区高島平、無職、川崎さくら容疑者(47)を逮捕した。調べに対し、「テープを貼り、薬を飲ませたが、死ぬとは思わなかった」などと供述している。
逮捕容疑は、令和4年11月23日、自宅で交際相手の派遣社員、安藤勝弘さん(50)=同区=の胸部周辺に、医薬用麻薬の一種で鎮静作用があるフェンタニルが含まれるテープを複数枚貼ったり、筋肉を弛緩(しかん)させる作用のある錠剤を飲ませたりして、死亡させたとしている。
テープと錠剤は川崎容疑者が持病のため処方されていたもので、解剖の結果、安藤さんの体内からは致死量のフェンタニルが検出され、薬物中毒死だった。
捜査1課によると、事件翌日の24日朝に男性が室内で倒れているのを川崎容疑者と同居する親族が発見し、「知人が泡を吹いて倒れている」などと通報。2人は数年前から交際していたといい、捜査1課が事件が起きた状況や理由など、詳しい経緯を調べている。