2017年に大阪市内で起きた強盗致傷事件をめぐり、指示役として起訴された元暴力団幹部の男のやり直し裁判で、大阪地裁は男に懲役9年の判決を言い渡しました。
判決によりますと指定暴力団・山口組系組織の元幹部・伊藤仁被告(51)は2017年、組員らと共謀し、大阪市中央区の路上で現金約7000万円を運んでいた2人組を襲撃し、けがをさせました。
これまでの裁判で伊藤被告は「自分は一つも関与していない」として無罪を主張。
いっぽう検察側は「関係者が、被告が事件に使われた催涙スプレーを送ってくれると話したり、犯行当日に実行役らと電話で話していたりするなど関与は明らかである」と主張し、懲役15年を求刑していました。
3日の判決で大阪地裁は「催涙スプレーを実行役に送ったのは被告か、被告の意を受けた者であると認められ、犯行当日も偶然に別件で実行役らと連絡を取っていたとは考えられない」と、被告の事件への関与を認定しました。
その上で「犯行は、被害者が被害届を出しにくいという弱みに付け込んだ悪質な犯行で、被告の存在なしでは犯行は成立しなかった」として懲役9年を言い渡しました。
この裁判をめぐっては大阪地裁が一度無罪判決を出しましたが、2審の大阪高裁では「証拠採用の手続きに法令違反がある」として無罪判決が破棄され、大阪地裁で審理がやり直されていました。