3年前に千葉県佐倉市内の急斜面に迷い込み、「崖の上のヤギ」と話題を集めた雌ヤギ「ポニョ」が妊娠した。4月上旬に出産する予定で、飼育先の「佐倉草ぶえの丘」(佐倉市)の職員らは赤ちゃん誕生を心待ちにしている。(大津杜都)
ポニョは2020年5月、飼い主の元から逃げ出し、京成線沿いの高さ約20メートルのコンクリート斜面に現れた。そのまま2か月以上にわたってすみ着き、スタジオジブリのアニメ映画「崖の上のポニョ」にちなんだ愛称で呼ばれるようになった。
関係者らが救出に乗り出し、群れで暮らすヤギの習性を利用した作戦を8月に決行した。雄のヤギと雌の子ヤギを使って誘い出し、ポニョを保護した。いったんは救出に協力した「むつざわヤギ牧場」(睦沢町)に預けられたが、その後、草ぶえの丘で飼育されることになり、園の人気者になった。
妊娠が判明したのは今年1月下旬頃。お相手は、救出作戦でポニョをおびき寄せた雌ヤギの子どもにあたる「豆の助」。昨年10月下旬から約1か月間、草ぶえの丘が繁殖目的でヤギ牧場から借り受けていたという。ヤギ牧場の担当者は「きっとこれも何かの縁。本当にうれしい」と喜ぶ。
草ぶえの丘でヤギが子どもを授かるのは約10年ぶりで、ポニョの体調は良好だという。田辺篤也園長(52)は「まずは無事に生まれてくることを願っている。温かく見守っていてほしい」と話している。