カメラに手を振りポーズ“回収役”逮捕 ノックで合図?駅の多目的トイレで金の受け渡し…被害額8000万円以上か

男が特殊詐欺でだまし取った金の受け渡し場所として使っていたのは、商業施設の多目的トイレだった。
サングラスをかけ、カメラに向かって親指を立てる男。さらに警察車両の中で左手を振り続ける。窃盗の疑いで逮捕されたのは、兼行正大容疑者(34)。
2022年12月19日、仲間と共謀し、警察官などを装って、千葉・市川市に住む80代の女性に、ウソの電話をかけたとされる兼行容疑者。
「あなたの口座が不正使用される疑いがある」などとして、キャッシュカード2枚を盗んだ疑いが持たれている。
兼行容疑者は現金の回収役。盗んだキャッシュカードで現金を引き出したのは受け子役とみられる19歳の女で、2022年12月21日、都内に住む70代の女性から1000万円をだまし取った疑いで、すでに逮捕されている。
だまし取った現金115万円の受け渡しは、私たちの身近な場所で行われていた。
だまし取ったお金の受け渡し場所は、JR大塚駅前にある商業施設の「多目的トイレ」。
金の受け渡しは、どのようにして行われていたのか? 現金115万円を引き出した19歳の女は、指示役から多目的トイレに向かうよう命じられる。
その後やってきた兼行容疑者は、トイレのドアを複数回ノック。
19歳の女は、現金が入ったレターパックをトイレ内に置き出て行く。
すると、入れ替わるようにして、兼行容疑者が多目的トイレに入り、現金を回収していたと見られている。
警視庁によると、今回、19歳の女の供述や証拠品などから回収役の存在を確認し、兼行容疑者を特定。逮捕に至ったという。グループによる被害は少なくても25件、8000万円以上の余罪があるとみて調べを進めている。 (「イット!」3月13日放送分より)