岸田首相〝外交ラッシュ〟のポイント 韓国に「くぎを刺せるか」、インド訪問で林外相の「外交大失態」尻拭い 島田洋一教授に聞く

岸田文雄首相は来週後半、外交ラッシュに入る。まず、16~17日に韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が来日し、18日にはドイツのオラフ・ショルツ首相が来日。19日から22日まではインドを訪問し、ナレンドラ・モディ首相と会談する予定だ。国際政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授に、それぞれのポイントを聞いた。
尹氏の来日は、いわゆる「元徴用工」訴訟問題で韓国側が解決策を発表したことを受けて、日韓関係の改善を図るもの。首脳会談や夕食会が予定されている。
島田氏は「韓国の解決策には、韓国財団が肩代わりした賠償金の返還を日本企業に求める『求償権』の放棄が盛り込まれていない。岸田首相がくぎを刺せるかが最重要だ」と語る。
岸田首相とショルツ氏による日独首脳会談の鍵は「対中連携」だ。ショルツ氏は今月初めに訪米してジョー・バイデン大統領とも会談している。
島田教授は「日米独の経済面での連携を強め、サプライチェーンから中国を外していく代わりに、ドイツとの取引を増やしていくことが重要になる」と語った。
インド訪問は、林芳正外相が国会日程を優先して、インドでのG20(20カ国・地域)外相会合(1~2日)を欠席した「外交大失態」の尻拭いである。
島田教授は「ロシアや中国の外相も出席したG20外相会合から、日本は〝敵前逃亡〟し、親日国インドに相当な不信感を与えた。日本外交史に残る大失態だ。岸田首相は切迫感を持って信頼回復に取り組んでほしい」と語った。