《富山少女殺人容疑》クラブ遊びに仲間と酒盛り…“パリピ”だった21歳男性が17歳少女に絞殺されたワケ「偽ブランド品を着て歌舞伎町でオラついてたが…」 から続く
富山県高岡市のホテルで3月、交際相手とみられる男性の首を絞めて殺害したとして、17歳の少女が殺人容疑で逮捕・送検された事件。
殺害されたのは、東京都調布市の職業不詳・泉本和希さん(21)。少女は容疑を認め、「(泉本さんに)頼まれて殺した」という趣旨の供述をしているという。ホテルの客室には泉本さんが書いたとみられる遺書が残されており、“嘱託殺人”の可能性が浮上している。
泉本さんのInstagramには、都内のクラブで友人と踊ったり、居酒屋で酒を飲んだりと、絵に描いたような“パリピ”生活が記録されており、交際相手の少女に自殺の手助けを依頼するようには見えない――。
だが、泉本さんを知る人物への取材で、21歳パリピ男性の“孤立した姿”が浮かび上がってきた。
知人女性が明かす「パリピ男性の素顔」
「和希が亡くなる1週間くらい前に都内で会ったんです」
こう話すのは、泉本さんを知る女性A子さんだ。
「夕方に調布市の公園で15分くらい喋りました。そのときに私が今度地元の友達と会うって話をしたら、『俺も顔を出す』って約束したんです。そんな感じで本当にいつも通りの様子だったので、自殺を頼むようには見えませんでした。だから和希のことを知っている人たちはみんなショックを受けていると思います」
泉本さんは死亡する約1カ月前にマッチングアプリで少女と出会い、交際していたとみられる。A子さんは泉本さんと会ったときに、この少女との交際について相談を受けたという。
少女が電話で「大好きなんで関わらないでください」
「和希は富山の女の子Xちゃんと付き合ってたんですが、2人はけんかしていたらしくて、和希が『別れたい』って相談してきました。Xちゃんのことを『メンヘラ』って言ってましたね。それで私からXちゃんに話をしてほしいと頼まれました。
Xちゃんと電話で話しましたが、和希に相当入れ込んでいる様子でした。『和希君のことが大好きなんで関わらないでください』って言ってたのが印象的でした。別にこっちも関わりたいわけじゃなかったんですけどね……」
A子さんはこのときの少女の様子について次のように話す。
「直接会ってないから分かりませんが、電話口では普通に礼儀正しい感じでした。『仕事は何してるの』って聞いたら、『ガールズバーで働いてる』って言ってましたね。話した感じは普通の女の子でした」
東京と富山の遠距離恋愛は、順風満帆とはいかなかったようだ。A子さんが続ける。
「そもそも2人は別れたり、ヨリを戻したりを繰り返す関係だったみたいです。会うときは、和希が1泊2日で富山まで行ってたらしく、Xちゃんの実家に泊まるわけにもいかないから、基本2人はホテルで過ごしてたって聞きました」
東京と富山での“二重生活”は不安定だったようだが、泉本さんが少女と出会う前の暮らしぶりも、落ち着いたものではなかったようだ。
中学卒業後に歌舞伎町の“闇の界隈”へ
泉本さんは、調布市内の中学校を卒業後、高校には進学せず、定職にも就いていなかったという。泉本さんを知る男性は次のように話す。
「和希は中学を卒業してからはキャバクラのボーイとして働いたり、歌舞伎町で“トー横”界隈の人とかクラブの客に薬物を売ったりしてましたね。大麻やサイレースなどの眠剤(睡眠薬)で、本人も使ってました。
和希の両親は離婚していて、親族の女性と調布市で暮らしてたみたいです。和希は家には帰りたくなかったみたいで、歌舞伎町をうろついてたり、友達と金を出し合ってアパホテルとかでホテル暮らしみたいなこともしてました」
男性は続ける。
「“闇バイト”で金を持ち逃げ」東京での居場所をなくした
「あと、Twitterで“闇バイト”に応募して、オレオレ詐欺などの受け子をやってましたね。そういうやばい金をインスタで見せびらかして、持ち逃げしたこともありました。仲間の車の鍵を持ったまま消えちゃうこともあって、1年くらい前からいろんな人から追われてました。東京にはいづらかったみたいです。だから最近はあんまり人と会ってなかったんじゃないかな」
泉本さんは周囲の人たちとの金銭トラブルにより、東京での居場所を徐々になくしていったようだ。これが、遠く離れた富山県で殺害されるに至った経緯につながるという。
A子さんが明かす。
「マッチングアプリって普通は自分の家の近くの子を探すと思うんですけど、和希の場合は東京から出たかったからあえて都外の子を探してたんじゃないかな。富山の子と付き合う前には千葉と仙台にいて、女の所を転々としてたみたいです。
千葉では付き合っていた女の子がいたんですが、和希が居候するようになって別れたようです。千葉も東京から近いから、結局は和希のことを探してる人とかにもバレて、また居場所なくしてって感じですね。その後は、詐欺の受け子の仕事で仙台に行ったみたいです」
泉本さんのInstagramでは1万円札を扇子のように広げるなど、羽振りのよさそうな生活が垣間見えるが、亡くなる直前は金銭的な余裕がなかったようだ。
亡くなる直前の「困窮」と「孤立」
A子さんが続ける。
「亡くなる数日前、和希に『服を売りたいから成人の身分証を貸して』って頼まれました。そんなことできないからやらなかったけど……。金があったら服を売るなんてこと人に聞きませんよね」
仲間との金銭トラブルを抱えて各地を転々とし、孤立状態にあった泉本さん。生きていれば、4月3日に22歳の誕生日を迎えていたという。22歳を目前にして、泉本さんは何を思い、そして死を選んだのだろうか。
「歌舞伎町では『おごってもらった』とか『優しくしてくれた』って言ってる子も多い。お金をめぐるトラブルで追われてたこともあったけど、周りの人に愛されてた部分もあったと思う。こんな形で亡くなってしまうなんて残念です」(A子さん)
泉本さんと少女の間で何があったのだろうか。捜査はいまだ続いている。
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