大阪府知事選(9日投開票)は2日、ラストサンデーを迎え、各候補者が街頭で政策などを訴えた。
府知事選で2期目に挑む大阪維新の会の現職・吉村洋文氏は、大阪市長選(9日投開票)候補の横山英幸氏と、6日に大阪市長を任期満了し、この選挙戦で政界から身を引く松井一郎氏とともに街宣カーに並び立った。
府市一体の維新の実績を強調した吉村氏は「(府市を)バラバラにする必要はない。横山さんとのタッグで前に進んでいく」と訴え、2025年の大阪・関西万博へは「松井さんの分も、素晴らしい万博をやります」と語気を強めた。
反維新が府知事選・大阪市長選の争点にしているカジノ・IR(統合型リゾート施設)誘致の是非については吉村氏に代わって松井氏がスピーチ。「日本にギャンブル場はいっぱいある。パチンコ、競輪、競馬…。宝くじに当たった人、いますか?」と聴衆を笑わせた。パチンコと宝くじは厳密にはギャンブルではないが、続けて「リスクを恐れて何もしないのは無責任。リスクヘッジしながらリターンを求めるのが政治」とIR誘致による成長戦略をアピールした。
政治団体「アップデートおおさか」が支援し、府知事選に挑んでいる無所属新人の法学者・谷口真由美氏は、市長選候補の北野妙子氏=無所属新人=とともに「女性パワーでカジノストップ」と題して演説。「あまりにも不透明なことが多すぎる。中身が分からず、ハンコを押す人がいますか?」「ギャンブル依存症の人を生み出したらアカン」と強調し、維新側には「批判されるのが嫌ならリーダーを辞めてしまえ」と、かみついた。
共産党が推薦する元参院議員・辰巳孝太郎氏=無所属新人=は「大阪にカジノを作らせないために立候補しました」と説明。「吉村さんは『依存症対策はする』と繰り返すが、甘いです。大阪の子供たちの未来にカジノを残していいのか」と訴えた。
府知事選はほかに参政党の吉野敏明氏、諸派の稲垣秀哉氏、政女の佐藤さやか氏、大阪市長選は荒巻靖彦氏、ネペンサ氏、山崎敏彦氏=いずれも無新=が立候補している。