これは広島県で撮影された、車のドライブレコーダー映像。
緩やかなカーブに差し掛かった、次の瞬間。 画面右側から来た軽トラックと衝突した。(車内には「衝撃を検出しました」というアナウンスの音)
しかも、軽トラックはそのまま走り去っていった。当て逃げだ。 カメラは、逃げた軽トラックが事故前に行っていた危険な運転も捉えていた。
当て逃げ事故は3月21日、広島・熊野町を通る片側一車線の県道で起きた。
午後5時半ごろ、被害に遭った男性が運転する車の後ろに、問題の軽トラックが現れる。
その後、さらに車間距離を詰めると、黄色のセンターラインをまたいで走っている。 この黄色のセンターラインは「追い越しのためのはみ出し禁止」を示すもので、交通違反だ。
被害男性は当時、雨が降っていたため、前を走る車との距離をとりつつ走っていたという。
しかし、さらに車間距離を詰めてくる軽トラックに対し、被害男性は不安の声を漏らしていた。
被害男性: 前に出て、ちけぇな…
被害男性はFNNの取材に対し、当時の心境をこう説明する。
被害男性: 何か抜かしにかかるっていう感じ(の動き)が、何回かあったんですよ。怖いなって思ったんですけども、一応前方(対向車線に)に車がいたので、抜かしにはかからないだろうと自分は思ってたんですよ
しかし、対向車線の流れが途切れると、軽トラックは対向車線に入る。
そして軽トラックは男性の車に衝突したうえ、止まることなく走り去っていったのだ。 被害男性: 前方に対向車が出てきたので、多分それをよけようとして、自分の車の方にぶつかってきた。
なぜこのような動きになったのか。
事故があった現場を取材すると、直前までは真っ直ぐな道路だが、衝突した現場は少し緩やかな右カーブに。小高くなっている分、対向車が見えづらくなっていた。
こうした状況の中で、軽トラックが禁止されている追い越しを行い、事故が起きた可能性がある。男性は首を捻挫するけがをし、車は廃車となった。
被害男性: もう腹立たしくてしょうがないですね。早く捕まってほしいの一言ですね。
警察は、逃げた軽トラックの行方を追っている。
(「イット!」4月4日放送より)