4月9日に投開票された大阪府議選で、選挙運動の見返りとして運動員2人に報酬の支払いを約束したとして、大阪府警捜査2課は22日、公職選挙法違反(買収約束、事前運動)の疑いで、大阪府吹田市の土木工事会社「紙谷工務店」社長の紙谷繁夫容疑者(83)=同市江坂町=ら3人を逮捕したと発表した。いずれも逮捕は21日。府警は全員の認否を明らかにしていない。
他に逮捕されたのは、いずれも同社取締役で、紙谷容疑者の次男の和也容疑者(56)と、山岸徳昭容疑者(63)。逮捕容疑は共謀し、府議選告示前の3月上旬、同社の社員2人に、府議選の立候補予定者の選挙運動を手伝う見返りに報酬を支払う約束をしたなどとしている。
公選法では、車上運動員など一部を除き、運動員への報酬の支払いは禁止している。
同課によると、社員2人は告示後、紙谷容疑者らが支援する府議選立候補者2人の陣営にそれぞれ運動員として派遣され、選挙運動を手伝っていた。事件は紙谷容疑者と和也容疑者の2人が主導したとみられ、山岸容疑者が陣営に派遣する社員を調整したという。