衆参5補欠選挙は23日、投開票された。衆院山口2区、山口4区の両補選で自民党候補が当選を確実にした。
山口2区補選は、辞職した岸信夫・前防衛相の長男で自民の岸信千世氏(31)と、民主党政権で法相を務めた無所属の平岡秀夫氏(69)の一騎打ちとなった。
曽祖父の岸信介・元首相をはじめとする政治家一族に育った岸氏は、選挙戦では世襲批判を意識し、謙虚な政治姿勢を強調した。
安倍晋三・元首相の死去に伴う山口4区補選では、自民の吉田真次氏(38)が、立憲民主党の有田芳生氏(71)らを破って初当選を確実にした。
吉田氏は選挙戦で「弔い合戦」を前面に出し、安倍元首相の昭恵夫人の全面支援を得て他の候補を寄せ付けなかった。
このほか、衆院千葉5区、和歌山1区、参院大分選挙区でも補選が行われた。
5補選では、政府の物価高・少子化対策や外交・安全保障政策などが主な争点となった。与野党は、岸田内閣の「中間評価」となる選挙と位置付け、総力戦を展開した。選挙期間中の15日には、岸田首相が和歌山市の遊説先で爆発物を投げ込まれる事件も発生した。