知り合いの80代の男性に、ナイフで切りつけようとしてケガをさせた疑いで、56歳の男が逮捕された。1人の女性をめぐって、三角関係(？)のトラブルとなり、「俺の女に手を出した」などと言って、襲いかかったという。
住居･職業不詳の伊佐交善容疑者（いさ･こうぜん56歳）は、今月17日午後6時25分ごろ、福生市の住宅に侵入。住人の80代のA男さんを殴るなどして、駆けつけた警察官に現行犯逮捕された。
伊佐容疑者は、地元の多摩川で、近所の人に釣りを教えるなどしていたという。A男さんとは、釣り仲間の間柄だった。A男さん宅で一緒に酒を飲むこともあったとのこと。2人は、同じ釣り仲間のB子さん(40代）をめぐって、去年からトラブルになっていたそうだ。
B子さんに好意を抱いていた伊佐容疑者は、A男さんと口論になり、「俺の女と付き合うな。お前とは縁を切る」などと告げたという。一方、A男さんも、伊佐容疑者に対して「分かった。二度と家に来るんじゃない」などと答えたそうだ。
ところが事件前日の今月16日、伊佐容疑者は、A男さんとB子さんが自転車に乗って会話をしているところを目撃。一方的に”怒り”を募らせ、酒に酔った状態でA男さん宅に押しかけたという。
執拗に呼び鈴を鳴らし、玄関ドアを叩く伊佐容疑者。この時点で、危険を察知したのか、A男さんは110番通報したそうだ。一方、伊佐容疑者は、A男さんが玄関ドアを開けなかったことから、住宅の裏に回り、置いてあったクワでベランダの窓を割り、室内に侵入。
A男さんに向かって「何で俺の女に手を出したんだ。殺してやる」などと叫びながら、持参した果物ナイフで刺そうとしたとのこと。その後、もみ合いとなり、伊佐容疑者は、A男さんを複数回殴ったという。
幸いにも、A男さんは、ナイフで刺されはしなかったが、顔面打撲の軽傷を負った。駆けつけた警察官に傷害･住居侵入の現行犯で逮捕された伊佐容疑者。19日に、身柄を検察庁に送られた際、容疑を殺人未遂に切り替えられた。
福生署が捜査したところ、伊佐容疑者、A男さんともに、B子さんと交際関係にはなかったそううだ。調べに対して伊佐容疑者は「男と男の約束を守らないから頭にきた」と容疑を認めている。