「救急車かパトカー呼んで!」=登校時の凶行、響く女性の声―東京・蒲田

東京都大田区西蒲田で登校中の男子生徒が刺された。「救急車かパトカーを呼んで!」。緊迫した女性の声が住宅街に響き、近隣住民の間に驚きと不安が広がった。
近所に住む女性(73)は、事件直後に現場に駆け付けた。母親とみられる女性が男子生徒を介抱しながら「血が止まらない」と、周囲に助けを求めていたため、右腕の傷口周辺をタオルで縛り、止血をしたという。
近所に住む主婦(27)は、子どもを連れて近くの公園に行こうとしたところ、パトカーの音で事件に気づいた。「こんなことが起きて怖い」と語った。
公園で毎日、ごみ拾いをしているという男性(85)は、「ヘリコプターが3台くらい飛んでいてびっくりした。けががないといいが」と驚いた様子。町会長の男性(81)は「パトカー、ヘリ、警察官が集まって騒々しくなり、気づいた。普段は静かなのに」と語った。
学校側も対応に追われた。区教育委員会は午前8時半ごろ、小中学校の校長に対し、校内の窓の施錠確認と不審者への警戒を要請。被害に遭った男子生徒が通う中学校は、保護者会を開くという。
警視庁蒲田署は当面の間、学校周辺のパトロールを続けるとしている。
[時事通信社]