秋田の遺体は愛知女性 失踪後遺棄か

秋田市内の雑木林から9日に遺体が見つかった事件で、警視庁捜査1課は11日、遺体の身元は令和3年6月から行方不明だった愛知県一宮市の接客業、加藤しのぶさん=失踪当時(48)=と特定したと明らかにした。同年9月ごろに遺棄されたとみられ、捜査1課は死体遺棄事件として捜査。加藤さんが失踪する当日に会った男と複数人が遺棄に関わった疑いがあるとみて調べている。
遺体は9日午後、秋田市金足下刈の雑木林から木箱にコンクリート詰めの状態で見つかった。衣類を身に着けたままで、膝を折り曲げていた。遺体は長期間酸素に触れず、湿度の高い場所で放置された場合に蝋(ろう)のように変化する「屍蝋化(しろうか)」と呼ばれる状態で、地中に長期間放置されていたとみれる。
司法解剖の結果、死後1~2年程度とみられ、目立った外傷などはなかった。
遺体が発見された土地は、加藤さんが失踪した令和3年6月27日に埼玉県内で会っていた40代の男の妻が所有。男は薬物事件で網走刑務所(北海道)に服役中で、加藤さんの失踪から約半年後の同年12月末に妻に購入させていた。
捜査1課は加藤さんが事件に巻き込まれ、秋田市内に遺体が遺棄されたとみて今月8日から土地周辺を捜索していた。