うめき声の電話受けた妻、捜しに出てクマに襲われ重傷の夫を発見…秋田市の林道

9日午前11時頃、秋田市太平山谷の林道で、近くに住む無職男性(76)がクマに襲われて顔面を切る重傷を負った。秋田県警地域課によると、クマによる人身被害は今年初めて。
秋田東署によると、男性は山菜採りのため午前6時30分頃に自転車で自宅を出発。山中の林道を歩いていて、1頭のクマに襲われた。午前11時30分頃、自宅にいた妻が男性からのうめき声の電話を受けて捜しに出て、自力下山中だった男性を発見し、119番した。男性の命に別条はないという。
近所に住む70歳代の男性は「ここ数年、この辺りでクマは出ておらず、人が襲われたのも聞いたことがない」と不安げな表情だった。
県警地域課によると、今年は8日までに50件の目撃情報が寄せられている。同課は「山に入る際は家族に行き先を告げ、鈴やラジオで音を鳴らすなどして、クマとの遭遇を避けてほしい」と話している。