北海道幌加内町の朱鞠内湖で釣り人の男性を襲ったとみられるクマ。現場周辺では17日、新たに遺体の一部が見つかりました。道内各地でクマの出没が相次いでいます。
草むらの上を歩く1頭のクマ。
15日、朱鞠内湖周辺で見つかり、その後駆除されました。その朱鞠内湖では、14日に釣りをしていた興部町の西川俊宏さんの行方が分からなくなっていて、クマに襲われた可能性があります。駆除されたクマの近くですでに人の頭部が見つかっていましたが、17日に新たに遺体の一部が見つかりました。釣り用のつなぎを身に着けていて、ポケットには西川さんの免許証が入っていました。
道内で相次ぐクマの目撃。
三笠市の国道452号では、午後2時ごろ道路を歩くクマの姿が撮影されました。
室蘭市の市街地では、クマの目撃が相次いでいます。
伊藤榮祐記者)
「4日前にクマが目撃された知利別町4丁目です。今もこうしてクマの足跡が残されています。私の手と比べてみますと一回りも二回りも大きいです」。
その現場を車で通りがかかった人が撮影した映像。住民が寝静まった午前1時前、住宅街の道路を横切る姿が。
伊藤榮祐記者)
「小学校のグラウンドには子どもを迎えに来た親の車が続々と集まっています」。
近くの小中学校では保護者が車で送り迎えをするなど警戒を強めています。室蘭市は17日新たにクマが出没したエリアに監視カメラを設置しましたが、住民の不安は続いています。
室蘭市民)
「何かあっても守ることが出来ないのでどうやって防いだらいいか」、「捕まえてもらうのが一番安心ですよね」。
伊藤榮祐記者)
「12日にクマが目撃された現場です。すぐそばには山があります。そのすぐ近くを見てみますとマンションが立ち並ぶ住宅街が広がっています」。
JR東室蘭駅に近い住宅街で12日以降、相次いでいるクマの目撃情報。その数は7件にのぼっていて、一部は同じ個体の可能性もあります。
ハンター)
「ここにクマがいて車が来てびっくりして。あ、この辺にいたのか」。
毎日のようにクマを捜索する猟友会のメンバーも、住宅街で目撃が続く現状に困惑しています。
北海道猟友会室蘭支部 生稲隆支部長)
「3日も4日も同じところにとどまっているのがなぜなのかわからない。クマにとって用事がなければ山に帰る。(住宅街に)出てきたらなかなか面白いところだと思われたら居着いてしまうこともあるかもしれない」。