土師守さん「基準なく怠慢」、記録廃棄で最高裁から説明受け会見

平成9年の神戸連続児童殺傷事件などの重大少年事件の記録が廃棄されていた問題で、最高裁が先月25日に記録の保存・廃棄の在り方に関する調査報告書を公表したことを受け、事件で次男の土師淳君=当時(11)=を亡くした守さん(67)が2日、神戸市内で記者会見した。この日、神戸家裁で最高裁の担当者から、報告書について説明を受けた守さんは「廃棄の基準が決まっておらず、怠慢だと思った」と述べた。
守さんは事件記録の扱いについて「(裁判所は)裁判を遂行するための資料という考えが中心で、歴史的史料であるという認識に欠けていた」と指摘。一方で、「報告書の内容には納得している。今の気持ちを裁判所に持ち続けてほしい」と話した。
裁判所は内規で、一般的な少年事件の捜査書類や審判記録は少年が26歳になるまで保存すると規定。社会の耳目を集めたものなどについては事実上の永久保存に当たる「特別保存」とするよう定めている。
調査報告書では、最高裁が平成4年ごろ、保管スペースの問題などから、特別保存の記録の膨大化防止に取り組むべきだと発信したことから、各地の裁判所が記録の保存に対する消極的な姿勢を強めたと指摘された。
神戸の事件については、判断権者である神戸家裁所長の判断がなく、記録の価値を十分に精査しないまま廃棄していたと認定。そのほかの記録についても、所長が積極的に判断に関与することなく廃棄されていたとした。