被告の父が証人として出廷「誠に申し訳なく心からお詫びしたい」 13年前の神戸・男子高校生殺害で初公判

高校2年生だった男子生徒を刃物で刺して殺害したとして、殺人の罪に問われている当時17歳だった男の初公判が7日開かれました。
男は殺意を否認しています。
事件からおよそ13年。
7日、神戸地裁で開かれた初公判で法廷に立った男はこう述べました。
(当時17歳だった被告(30))「男性を複数回刺したことは事実です。殺すつもりはありませんでした」
事件は2010年、神戸市の閑静な住宅街で起きました。
高校2年生だった堤将太さんは、知人の女子生徒(当時中学3年生)と路上で話をしていたところ、見知らぬ男にナイフで複数回刺され、死亡しました。
(男の声を聞いた近隣住民)「低い『ウォー』という声でした。ライオンが獣を襲うときのような感じ」
(堤さんの声を聞いた近隣住民)「『助けて助けて』と2回の声がすごく大きかった」
事件直後、現場へと駆けつけた父親は当時の状況についてこう話しました。
(堤将太さんの父親)「パッと見て将太やと思ったから『将太ー』と言って手を持って、周りの状況がどんなんやったとか、血がどれだけ出ていたとか、そういうことは全然分からない」
現場近くから凶器の刃物が見つかったものの、目撃情報や有力な手がかりが乏しく、捜査は難航しました。
発生から11年が経った2021年、事件は突如として大きく動きます。
警察が愛知県に住む男を逮捕したのです。
(堤将太さんの父親)「僕らは10年10ヵ月苦しんできた。本当に私たちがあなたに対して何かしたんですかと。何がしたいんですか、私たちに。そこは絶対に問いたい」
そして迎えた初公判。
男は堤さんを刺した事実は認めたものの「殺すつもりはありませんでした」と殺意については否認しました。
弁護側も「事件当時、心神耗弱状態だった」と主張。
一方、検察側は「同年代に憎しみを持ち、偶然見かけた堤さんを殺害した」と指摘しました。

午後に証人として男の父親が出廷し、初めて将太さんと遺族に対し、謝罪の言葉を述べました。
(被告の父親)「かけがえのないご家族を死亡させ、誠に申し訳なく心からお詫びしたいです。償いきれないとは思っています」
また、男は事件前から自傷行為をするなど、精神的に不安定だったと証言しました。
判決は23日に言い渡されます。