万博「日本館」入札不成立 随意契約に切り替え 工期遅れや建設費の上振れ懸念

2025年大阪・関西万博に日本政府が出展するパビリオン、「日本館」の建設工事で入札が成立しなかったことがわかりました。
日本館は、鉄骨3階建ての1万1352平方メートルで、万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」をアピールする拠点となるほか、各国の首脳やVIPをもてなす外交上の役割も担います。
国土交通省近畿地方整備局によりますと、日本館の建設工事をめぐり、1月から5月まで事業者を募集しましたが、予定価格内での応札がなく入札が成立しなかったということです。
日本館の予定価格は公表されていませんが、50億円以上の規模だということです。
事業者が競争する入札は手続きに時間がかかり、開幕に間に合わなくなる恐れがあるとして、近畿地方整備局は入札をやり直す再入札はせず、建設事業者を任意に選ぶ随意契約に切り替えて、7月中にも事業者を選定し着工する方針です。
着工は当初の計画より約1ヵ月遅れる見込みですが、日本館の設計やデザインは変えず、作業工程を見直すなどして当初の計画通り2025年2月末の完成を目指すとしています。
随意契約は入札に比べて競争が働きにくいことから、建設費の上振れが懸念されます。