大阪府立の病院に勤務していた医師が、新型コロナウイルスの重症患者に対して、人工呼吸器を一時的に停止させていたことがわかりました。 大阪府立中河内救命救急センターなどによりますと、2021年3月、部長だった男性医師(40代)が、新型コロナの男性重症患者(当時60代)に対し、口から装着していた人工呼吸器を細菌感染を防ぐために気管から入れる方法への変更を提案したところ拒まれました。 筆談で「呼吸器を止めてみます?」と尋ねたところ、患者が「止めてみろ」と答えたため、「ほな止めましょ」と患者の呼吸器を約2分間止めたということです。患者は呼吸状況が悪化しましたが、呼吸器の使用再開後は回復し、その後、退院しています。 大阪府立中河内救命救急センターは医師を戒告処分として「医療そのものに対する信用失墜に及びかねないものであったと反省し深く謝罪します」としています。