活発な梅雨前線の影響で、九州では2日夜から各地で非常に激しい雨が降った。気象庁は3日午前6時29分、短時間で大雨をもたらす線状降水帯が熊本県で発生したと発表した。3日午前11時現在、福岡、佐賀、熊本、大分、宮崎各県の一部自治体に避難指示が出ている。
九州では今後も大雨が予想され、南部では3日午後~4日午前に線状降水帯が発生する可能性がある。気象庁は土砂災害や家屋の浸水などに厳重な警戒を呼びかけている。
熊本県によると3日午前7時までに、熊本市に隣接する益城町で木山川と岩戸川の氾濫が確認された。益城町では3日午前0時47分までの1時間に80ミリの雨を観測するなど非常に激しい雨に見舞われた。また、県東部に位置する山都町の国道445号で、御船川にかかる金内橋(幅約7メートル、長さ37メートル)が崩落した。人などが巻き込まれたとの情報はない。
九州と山口県では6月29日以降、断続的に非常に激しい雨が降っている。大分県日田市では降り始めから3日午前10時までの雨量が683・5ミリに達した。
4日正午までに予想される24時間雨量は多いところで、熊本県200ミリ▽長崎県120ミリ▽福岡県と大分県100ミリ▽佐賀県80ミリ。【平川昌範、江口一】