銀座腕時計店強盗 「闇バイト」でレンタカー借りた33歳を逮捕

東京・銀座の高級腕時計店で起きた強盗事件で、警視庁少年事件課は3日、逃走用のレンタカーを借りたとして茨城県行方市の会社員、野口朋秀容疑者(33)を強盗ほう助容疑などで逮捕したと発表した。「レンタカーを借りたのは間違いないが、強盗に使われるとは知らなかった」と容疑を否認しているという。少年事件課は、強盗事件を含めて背後で指示していた人物がいるとみて調べている。
逮捕容疑は強盗事件前日の5月7日、東京都荒川区のレンタカー店で、逃走に使わせる目的で車を借り、強盗の手助けをしたなどとしている。野口容疑者は指示を受けて北区内の駐車場に車を置き、鍵をタイヤの上に置いて立ち去ったという。
強盗事件は5月8日夕に発生。銀座の高級時計店「クォーク銀座888店」に3人組が押し入り、店員に刃物を突きつけて脅し、バールのようなものでショーケースをたたき割って腕時計など74点(販売価格約3億856万円相当)を奪い、店の前に止めた車で走り去った。実行役としていずれも横浜市在住の16~19歳の男性4人が強盗容疑などで逮捕された。
少年事件課によると、野口容疑者は「借金を返すために闇バイトに応募した。数十万円の報酬をもらう予定だったが、結局受け取っていない。実行役とされる男性たちとは面識がない」などと説明しているという。【加藤昌平】