森喜朗氏は面目丸潰れ…安倍派会長人事で“老害全開”大立ち回りも「共同代表制」に着地か

安倍元首相の一周忌まで3日。自民党最大派閥の安倍派(清和会)の跡目争いは、OBの森喜朗元首相の大立ち回りもむなしく、集団指導体制という中途半端な着地となる雲行きだ。
「5人衆」と呼ばれる松野博一官房長官、西村康稔経産相、萩生田光一政調会長、世耕弘成参院幹事長、高木毅国対委員長による合議制である。森氏の本命は子飼いの萩生田氏と、参院安倍派(清風会)を束ねる世耕氏による共同代表制で、“キングメーカー”の面目丸潰れだ。
思い通りにならないと、所構わず怒りを爆発させる──。前頭葉の機能が低下した高齢者に見られる「感情失禁」とも呼ばれる症状だが、森氏にも「もしや、その片鱗が?」と思わせたのは5月16日の安倍派の政治資金パーティーだ。
新会長人事をめぐり、注目を一身に集める中、マイクを握ることなく、関係者に支えられながらトボトボと途中退席。安倍派関係者は「体調不良」と説明したが、やはり別の理由があったという。
耳打ちに激怒「そろそろ決めないと…」
「5人衆からイチ抜けしたい萩生田氏に『そろそろ決めないと下村(博文)が出てきてしまう』と耳打ちされた森氏が激怒。下村氏を蛇蝎のごとく嫌っている上、萩生田世耕体制に傾いていたことから『俺がパーティーでハッキリ言ってやる!』とイキり立ったのです」(自民関係者)
元文科相の下村博文会長代理はかつて「ポスト菅」に名乗りを上げるなど首相の座を露骨に狙っている。この1年は、安倍派最年長で最多当選の塩谷立会長代理との双頭体制で派閥運営を仕切ってきた。森氏や萩生田氏と同じく文教族ではあるが、関係は険悪だ。
「森氏は下村氏を『行儀が悪い』と毛嫌いしているのですが、その理由は文教族のドンでもある自分を軽視したから。第2次安倍政権下で道徳が『特別の教科』に格上げされた際、主導したのが当時の文科相だった下村氏。教育行政における重要転換にもかかわらず、森氏に根回しをしなかったことが尾を引いているのです」(文科省関係者)
私怨に火が付いた森氏は戦闘態勢で会場入りしたものの、決行には至れなかった。
「かぎつけた高木氏と塩谷氏に『それだけは勘弁してください』と泣きつかれ、逆上した森氏は『だったら君が代わりに言え!』と塩谷氏に迫ったものの、のむわけがない。何もかもが気に食わない森氏は途中で引き揚げてしまったのです」(前出の自民関係者)
権力闘争の果ての安倍派弱体化を期待したい。