大阪のパブ経営者殺害、2審も被告に懲役20年 大阪高裁判決

大阪市北区のカラオケパブで2021年、経営者の稲田真優子さん(当時25歳)を刺殺したとして殺人罪に問われた宮本浩志被告(58)の控訴審判決が10日、大阪高裁であった。斎藤正人裁判長は懲役20年とした1審・大阪地裁の裁判員裁判判決(22年10月)を支持し、被告側の控訴を棄却した。
判決によると、店の常連客だった宮本被告は21年6月、大阪市北区天神橋4の雑居ビルに入る「カラオケパブごまちゃん」で、稲田さんの首や胸を刃物で何度も突き刺すなどして失血死させた。
弁護側は「被告は犯人ではない」と無罪を主張。犯人だとしても量刑が重すぎると訴えていた。斎藤裁判長は、被告の服と靴に稲田さんの血液が付いていたことなどを根拠に有罪とした1審判決に「不合理な点はない」と判断。動機は「好意が受け入れられなかったことが関係しているとみられる」とし、量刑についても「被告の言動に反省を見いだせず、相当だ」と弁護側の主張を退けた。
宮本被告は1審の初公判で起訴内容の認否を黙秘する一方、「判決は死刑をお願いします」と発言。控訴審は一度も出廷しなかった。
被告、1審で「死刑をお願いします」
1審の経過はどうだったのか。宮本被告は初公判で起訴内容の認否を黙秘する一方、「判決は死刑をお願いします」と発言していた。これに対して検察側は、店がオープンした21年1月以降、被告が無料通信アプリ「LINE(ライン)」で連日のように稲田さんに連絡し、稲田さんから「やめてください」と伝えられていたことを明らかにした。被告は公判の終盤に50分近く意見陳述して検察側の立証を批判したうえで、「迷惑をかけないで済むので、判決は死刑を宣告してほしい」と述べていた。【安元久美子】