「子煩悩な母に見えたのに」 神戸6歳死亡、交流があった女性の後悔

神戸市西区の草むらでスーツケースに入れられた保育園児の穂坂修(なお)ちゃん(6)の遺体が見つかった事件。人気アニメ「アンパンマン」が大好きな笑顔がかわいらしい子だった。修ちゃんを幼い頃から知る女性(49)は取材に、「修君をかわいがっていた母親に何が起きたのだろう。今も信じられない」と嘆く。
女性は母親の沙喜容疑者の元同僚で、修ちゃんが生まれる頃から交流を深めていた。
修ちゃんはアンパンマンの主題歌を口ずさんでいた。沙喜容疑者はそんな我が子とカラオケを楽しんだり、「神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール」(神戸市中央区)に連れて行ったりしていた。
女性は「修君のために毛糸で帽子やマフラーを編む子煩悩な母に見えた。『もうすぐ小学校だからランドセルの準備をしようね』とも話していた」と明かす。
一方で気になることもあった。「育児の方法が分からなくて」。初めての子育てと向き合っていた沙喜容疑者から、女性はこう打ち明けられたことがある。
生後間もない修ちゃんが夜泣きした際、体を必死に揺さぶるような姿も目にした。「子どもは泣くもんやからいいんだよ」と励ますと、沙喜容疑者は「すみません」と謝ったという。
女性は「家庭内で何があったのか。もっと相談に乗ってあげられれば、修君を救えたかもしれない」と悔やんだ。【洪香】