秋田市で観測史上最大の豪雨 県内7河川で氾濫、4人けが

発達した梅雨前線の影響で秋田県では15日、秋田市仁別で降り始めからの24時間雨量が午後6時過ぎに294ミリと観測史上最大になるなど記録的豪雨となり、県などによると県内7河川が氾濫。建物の浸水や道路冠水、土砂崩れなどが相次いだ。県は同日夕、豪雨被害の秋田市など7市6町2村に災害救助法の適用を決めた。
秋田市によると同市添川の県道沿いで山の斜面が崩れ、土砂が住宅4棟に流れ込んで住人4人が軽傷を負ったという。
県内では14日午後から断続的に雨が降り、15日になるとほぼ全域で連続した強い雨となり、八峰町で午前9時までの1時間に34ミリ、能代市で24・5ミリ、秋田市で20・5ミリ、男鹿市では午前7時までの1時間に26・5ミリを記録した。
午後7時までに秋田市の太平川と新城川、五城目町の内川川と馬場目川、能代市の桧山川、仙北市の入見内川、三種町の三種川が氾濫し、秋田市と仙北市、能代市、三種町、五城目町が氾濫地点周辺に緊急安全確保を発表した。
また北秋田、能代、男鹿、潟上、秋田、大仙、仙北の7市とが避難指示を出し、住民が近くの公民館などに避難した。
県は複数のダムで貯水量が限界となって緊急放流を実施し、下流の河川で氾濫の危険が高まる可能性がある。
交通機関はJRが秋田新幹線のほか、田沢湖、羽越、奥羽、五能、男鹿、北上、花輪の各在来線で運休が相次いだ。秋田自動車道も降雨量が基準を超えたため一部区間で朝から通行止めとなった。