大雨被害の秋田知事ら「激甚災害指定を」

記録的大雨の被害が深刻になっている秋田県の佐竹敬久知事は21日、被災地を視察した谷公一防災担当相と県庁で意見交換し、国から特別な助成を受けられる激甚災害の早期指定など13項目の緊急要望を行った。
12市町村長ら次々訴え
意見交換には、被害が大きかった秋田市や能代市など12市町村長らが同席。佐竹知事は「歴史上ない豪雨で家屋や農林分野の被害が甚大となり、県の力だけでは復旧に限界がある」として、激甚災害指定など国からの支援を強く求めた。
同席した秋田市の穂積志市長は「川の氾濫に(平地に降った雨があふれる)内水氾濫が重なって、家屋の浸水は1万を超える見込みだ」とし、十分な財政支援を求めた。
また、北秋田市の津谷永光市長は「昨夏の豪雨被害の復旧が進んでいたところに、また被害が重なった農林関係者の苦しみは大きい」と訴え、秋田市に次いで被害が大きい五城目町の渡辺彦兵衛町長は「1年もたたずに2度目の災害となり、しかも今回は町内全域が被災する大変な状況だ」と説明した。
災害繰り返さぬ復興を
さらに上小阿仁村の小林悦次村長は「昨夏被害からやっと復旧した直後に再度の被災。今後繰り返さぬよう精度の高い復興が必要だ」と、単に元に戻すだけでなく災害を繰り返さない整備を要望した。
これに対し谷氏は「今回頻発した中小河川の氾濫に備える川底の浚渫(しゅんせつ)などもしっかり行えるようにしたい」としたうえで、「被害実態がまとまれば、なるべく早く激甚災害指定を判断したい」と答えた。