「高松市議が職員にパワハラ」市長が議会に対応申し入れ…市議反論「可能性は極めて低い」

高松市の大西秀人市長は、7月に開かれた市議会の委員会などで茂木邦夫市議(36)から市職員に対し、パワーハラスメントにあたる言動があったとして、市議会に適切な対応を求める申し入れを行った。8日付。
市議会の議会運営委員会は15日、茂木市議らに聞き取り調査を行うことを決めた。市議は取材に「弁護士に相談し、パワハラの可能性は極めて低い」と反論している。
申し入れ書によると、茂木市議ら8人が所属する会派「市民フォーラム21」は7月5日、市が来年度から実施する予定の「放課後児童クラブ」(学童保育)の民間委託について、市職員3人から議員控室で、説明を受けた。
茂木市議はこの場で、うち1人の職員から事前に、「民間委託の決定は、市の諮問会議を通した」との事実と異なる説明を受けたと主張。職員は「説明した記憶は一切ない」と否定したが、市議は「虚偽報告の場合、当然処分がある」などと発言した。
さらに、茂木市議は翌6日、市議会の教育民生常任委員会でも、この職員に対し、「公務員の姿勢として大きな問題があるのでは」などと発言したという。
職員は8月2日、ストレス性障害、睡眠障害との診断を受けた。市コンプライアンス推進課は「茂木市議の言動は語気強く、 執拗 (しつよう)に主張し、職員にとって侮辱と感じられるものだった。優位性を背景にし、業務の適正な範囲を超えた精神的攻撃だ」としている。
茂木市議は、パワハラにあたる可能性は低いとの見解を示した上で、「語気が強くなった点はおわびしたい」とし、既に市側へ謝罪したことを明らかにした。一方、大西市長からの申し入れには「市民の代表として議員が質問する権利が守られるのか」とも述べた。