鹿児島県の海岸でサーフィンをしていて沖に流された男性が、約30キロ離れた志布志湾沖で救助された。男性は、約27時間海を漂流。救助したのは偶然近くを通ったタンカーだった。
「イット!」は第一発見者に話を聞いた。
タンカーが男性を発見
救助劇が繰り広げられたのは、鹿児島県の南東にある志布志湾。
志布志海上保安署によると、14日に宮崎県に住む41歳の男性が志布志市にある柏原海岸でサーフィンをしていたところ、午前10時ごろ沖に流された。
夕方になって、男性の妻から警察に「夫が帰ってこない」と通報が寄せられ、海上保安庁と警察が捜索を開始した。
事態が動いたのは、漂流から約27時間が経った15日午後1時過ぎのことだった。
千葉県に向って航行中のタンカーが、柏原海岸から約30キロ離れた地点で、海に浮かぶ男性を偶然発見したのだ。
救助された男性の第一声「助かった…」
第一発見者の乗組員、愛媛商戦株式会社の水越陽路さんは、当時の状況をこう振り返る。
「最初はただの漂流物だと思ったんですけど、近づいて行くうちにずっと手を振っているんで、流されている人かなと思って、すぐ上司に報告して発見に至りました。(男性は)サーフボードの上に乗っかって、こちらに手を振っていました」
11人の乗組員全員であたったという男性の救助。直後の様子をとらえた映像では、男性の姿とともに、黄色いサーフボードも確認できる。
水越さんは、「(救助後の男性の第一声は)『助かった…』という心からの一言でした。たまたまとはいえ、1人の命を救えたのは本当にうれしかったですね」と語った。
男性は27時間漂流するきっかけについて、「足がつった。気づいたら沖に流されていた」と話している。男性は、救助後に脱水などの症状があり病院に搬送されたが、命に別条はないという。
(「イット!」8月17日放送より)