中国の台湾侵攻容認せず=麻生氏「日米豪は声を一つに」

【キャンベラ時事】自民党の麻生太郎副総裁は13日夜、オーストラリアの首都キャンベラで講演した。中国による台湾の武力侵攻の可能性に強い懸念を示した上で、「東京、キャンベラ、ワシントンは声を一つにして、武力によるいかなる現状変更も容認できないと発信しなければならない」と述べ、日米豪3カ国の結束の必要性を訴えた。
麻生氏はシンクタンク「豪国際問題研究所」の安全保障問題の会合で講演。この中で、中国本土に近い台湾の離島、金門島がまず標的となる可能性に言及。「台湾が中国本土の一部になれば、米太平洋艦隊の役割は消えてしまう」と語った。さらに「中国の長期的な目標は(伊豆・小笠原諸島からマリアナ諸島群などを結ぶ)第2列島線を押さえることだ」と指摘。「中国への対抗は長いマラソンになる」との認識を示した。
麻生氏は個人的な見解と断った上で、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に日本を加え、「JAUKUS(ジョーカス)」とすることを提案。安保分野で「日本は貢献できる」と述べた。
[時事通信社]