岸田政権に激震! また地方選敗北、岸田首相「選挙の顔」失格か 政権浮揚策は次々不発…面目潰され、窮状に追い打ち

岸田文雄政権が、地方選挙で深刻な痛手を受けた。12日に投開票された福島県議選では自民党が単独過半数を割り込み、堅い保守地盤とされる東京・青梅市長選でも自公推薦の現職候補が大敗を喫したのだ。自民党は先月の宮城県議選でも、公明党との合計で過半数割れしている。報道各社の複数の世論調査で、内閣支持率が30%以下の「危険水域」に突入するなか、岸田首相を「選挙の顔」として戦うことへの危機感がさらに高まっている。政権浮揚策が次々に不発となるなか、岸田首相は、過去の税金滞納を認めた神田憲次財務副大臣の進退問題でも結論を先送りして、納税者の怒りを買っていた。「岸田不信」「岸田降ろし」が加速しかねない状況だ。
「政権への不信、怒りが突き付けられている。党幹部は焦りを感じていないのか。認識が甘いのではないか」
自民党ベテラン議員は険しい表情で語る。週末の地方選挙は厳しい結果が相次いだ。
東京・青梅市長選では、自民、公明両党が推薦し3選を目指した現職の浜中啓一氏が、国民民主党、都民ファーストの会の推す新人、大勢待(おおせまち)利明氏に、大差で敗れた。
自民党は、9月の立川市長選、10月の埼玉県所沢市長選に続く市長選での敗北だ。10月の都議補選立川市選挙区でも自民党候補が落選しており、青梅には今回、萩生田光一政調会長ら幹部が続々と現地入りする組織戦を展開したが、実らなかった。
自公の選挙協力では今年、公明党が衆院選の選挙区調整に不満を表明し一時、東京での〝決別〟を宣言した。この後遺症を指摘する声もあるが、都の自民党関係者は「自公協力は機能した。岸田政権、自民党への批判が、最大の逆風になった」と明言する。
同じ12日投開票の福島県議選でも、自民党は過半数を割り込む痛恨の敗北となった。9月の岩手県知事選で支援した候補が敗北し、10月の宮城県議選では公明党との合計で過半数割れしていた。
ただ、与党ベテランは「雪崩的に負けないのは、野党の足踏みに助けられているからだ」とも指摘する。
福島県議選では、野党陣営も立憲民主党の泉健太代表らが駆け付ける力の入れようだったが、立憲民主党、共産党は1議席ずつ減らす〝お付き合い〟だった。「世論は自民党だけでなく、リベラル野党にも期待していない」(前出のベテラン議員)と言えるのだ。
岸田内閣は、経済対策や所得税減税などの政策が不評で、手詰まり感が漂う。各世論調査では、支持率が軒並み30%以下に下落して発足以来最低を更新している。