警察も「私人逮捕系ユーチューバー」のやり過ぎ行為に怒り心頭だったのだろう。
投稿動画で女性の名誉を傷つけたとして、警視庁生活安全特別捜査隊が13日、名誉毀損の疑いで「世直し系」や「私人逮捕」を自称し、「煉獄コロアキ」の名前で活動していたユーチューバーの杉田一明容疑者(40)を逮捕した。
コロアキ容疑者は9月、東京・千代田区の帝国劇場付近にいた10代の女性を「チケットの転売をした」と決めつけ、本人に詰め寄り、無断で動画を撮影。「転売ヤー」「パパ活女子」「8万円返せ」と女性を罵り、顔にモザイクをかけないまま動画をユーチューブにアップした。
コロアキ容疑者はユーチューブ側から「違反が確認された」として、自身のユーチューブチャンネルをBAN(アカウント停止)されたばかり。
11月10日には、X(旧ツイッター)で<俺のYouTubeチャンネルbanはクソすぎる><Googleの社員、経営陣マジで無能すぎるだろ><月200万の不老所得返せよ><これからどうやって飯食えばいいんだよ>と不満を爆発させていた。
「コロアキは10月末、埼玉県蕨市の郵便局で発生した立てこもり事件の現場に侵入しようとし、警察官から『撮影はやめてください』と制止されても『いいじゃないですか。行っていいでしょう。なんで、なんで』と、しつこく食い下がり、その様子をXに投稿した。さらに緊迫した現場の様子を伝えるNHKのニュースウオッチ9の中継画像に『今、生放送されてます?』と割り込み、中継を中止させた。警察官の業務を度々妨害したり、警察沙汰の騒ぎを起こすなど、挑発を繰り返した。その様子をSNSで公開し、警察はメンツをつぶされた」(捜査事情通)
コロアキ容疑者はこれまでもジャニーズのコンサートチケットなどを転売する女性を追いかけ回し、「私人逮捕」する瞬間の動画を度々投稿し、批判を浴びていたが、次第にエスカレートしていた。
本人のSNSなどによれば、2012年、30歳の時にデイトレードとして5億円を稼ぎ、21年から反マスク、反ワクチン活動を開始。当初は「煉獄カズアキ」と名乗っていたが、新型コロナ感染をきっかけに「煉獄コロアキ」に改名。22年3月、宮迫博之が経営する焼き肉店「牛宮城」を突撃し話題に。同年7月にはTバックの紙パンツ1丁で東京・渋谷の旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)本部を訪れ、「お父様を出せ」「不正献金をやめろ!」と叫び、警察官に連行された。その後もコロアキ容疑者がどこかで騒ぎを起こすたびに、大勢の警察官が現場に駆け付けていた。
「へずまりゅう」や「ガーシー」もユーチューブのアカウントを凍結されているが、簡単に大金を稼げるからか、この手の迷惑系ユーチューバーが後を絶たない。