日本大学アメリカンフットボール部員の違法薬物事件への対応を巡り、林真理子理事長や酒井健夫学長、沢田康広副学長への辞任勧告が理事会で検討されていることが14日、分かった。
複数の関係者が明らかにした。事件を調査・検証した日大の第三者委員会が文部科学省に調査報告書を提出後、初開催された10日の理事会で、林氏と酒井氏、沢田氏を一時退席させた上で残りの理事が、林氏らの責任について協議。無記名の投票も行われ、林氏ら3人に辞任を勧告すべきだとの意見が多く示されたという。
勧告に拘束力はない。一方、日大の規定では、理事総数の4分の3以上の賛成で、理事長らを解任できる。
第三者委の報告書では、林氏や酒井氏によるガバナンス(組織統治)が機能していなかったと指摘。元検事の沢田氏がアメフト部の寮から見つかった大麻と疑われる植物片を、警視庁に届け出るまで12日間保管していたことについて、「社会から日大の 隠蔽 (いんぺい)体質を疑わせ、その信用を著しく失墜させた最大の原因」との見解を示していた。
盛山文科相は7日の閣議後記者会見で、日大に対し、改善計画の策定や関係者の処分について「少なくとも今月中に報告してほしい」と求めていた。