日産自動車元会長カルロス・ゴーン被告(69)の弁護人を務めた高野隆弁護士が20日までに共同通信の取材に応じ、2019年末の逃亡直後、被告から「申し訳ない。これしか手段がなかった」と電話で伝えられたと明らかにした。東京地検特捜部によるカリスマ経営者の電撃逮捕から5年。高野氏は妻との接触禁止という異例の保釈条件が逃亡の引き金になった可能性があると指摘した。
ゴーン被告は保釈中の19年末、関西空港から音響装置用の箱に隠れ、プライベートジェットで出国、レバノンへ逃れた。高野氏によると、電話は「当日か翌日」にあり「申し訳ない」「君たち(弁護団)は一生懸命やってくれたが、これしか手段がなかった」といった内容だった。ゴーン被告の逃亡直後の発言が明らかになるのは初めて。
「カリスマ経営者の印象はなく、疲れ切ったおじいさんのようだった」。19年2月に弁護人に就いた高野氏は、東京拘置所で初めて対面したゴーン被告の様子をこう振り返る。勾留は既に約90日に及んでいた。