民家で飛翔弾発見 中核派の拠点捜索 即位礼控え動向警戒

約35年前のゲリラ事件で過激派「中核派」が使用したものと同型とみられる飛翔(ひしょう)弾が今年1月、埼玉県内の民家で見つかり、県警と警視庁は2日、同派の拠点「前進社」(東京都江戸川区)を爆発物取締罰則違反容疑で家宅捜索した。警察当局は同派が現在もテロやゲリラに使える武器を隠し持っているとみて実態解明を進める。
捜査関係者によると、見つかった飛翔弾は全長約60センチ、重さ約6キロ。鉄製の弾頭や8枚の尾翼を備え、同型のものからの推定で約1キロ先まで届く能力があるとみられる。数発分が民家の倉庫に部品の状態で保管され、発射用の筒もあった。民家の住人は「知人から預かった」と話しているが、中身は知らなかったとみられる。同派のものとみられる飛翔弾が未使用で見つかったのは初めてという。
同型の飛翔弾は少なくとも5回にわたって使われたことがあり、1985年に成田と羽田の両空港、87年に警視庁深川署に撃ち込まれた。羽田空港では駐車中のパトカーが全焼し、郵便局の窓ガラスが割れるなどの被害が出た。
当時は成田空港建設や天皇制に反対するゲリラ事件が頻発していた。中核派によるゲリラ事件は03年を最後に発生していないが、同派は平成の即位の礼(90年)の際に多数のゲリラ事件を起こしており、警視庁などは今月22日に迫った即位礼正殿の儀に備え警戒を強化している。【金森崇之、中川友希】