昨年4月の東京都江東区長選で区議らに現金を提供したなどとして、公職選挙法違反(買収など)に問われた柿沢未途・前衆院議員(53)の第2回公判が20日、東京地裁(向井香津子裁判長)であった。柿沢被告は被告人質問で50回以上、「(答えは)差し控える」と繰り返し、事件の詳細を法廷で説明することを避けた。
柿沢被告は昨年2~10月、木村弥生・前区長(58)(公職選挙法違反で在宅起訴)を当選させるため、区議ら計10人に選挙運動の報酬として計約280万円を提供するなどしたとして起訴された。
柿沢被告は被告人質問の冒頭で弁護側から現在の心境を問われ、「私の責任は重い。すべての起訴事実を争わない」と述べ、検察側から「争わないことで間違いないか」と念押しされると「争わない」と応じた。
しかし、事件の経緯を問う質問には一切答えず、検察側が、捜査段階では買収の趣旨を認めていたと指摘した上で改めて認識を尋ねた際は「差し控えます」と発言。「木村被告を当選させたかったのか」「議員を辞職したのか」との質問にも「差し控えます」と繰り返した。
向井裁判長が「黙秘権を行使するのか」と問うと、「冒頭の内容以外に述べることはない」と答え、最後に検察官から有権者への気持ちを問われても、「この場では差し控えます」と話した。
柿沢被告は、公選法違反の疑惑が発覚して昨年10月に法務副大臣を辞任した際に記者会見しなかった。逮捕前の同11月、違法性を否定する文書を支援者に送ったが、これまで公の場で事件の詳細な説明をしていない。公判は3月1日の次回期日で結審し、同14日に判決が言い渡される予定。