出品作家、ガザ侵攻に抗議活動 国立西洋美術館、警察が監視

モネなどを収蔵する国立西洋美術館(東京都台東区)で12日から開催される企画展の内覧会で11日、出品作家や市民がイスラエルのパレスチナ自治区ガザへの侵攻を巡って抗議活動を行った。警察が美術館内に入り、作家のパフォーマンスを監視するなど、異例の事態となった。
展覧会は、同館が開館以来初めて現代作家を扱った企画展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」。参加作家らも集まった記者説明会の最後に、出品作家の飯山由貴さんがイスラエルのガザ侵攻に抗議。同館のオフィシャルパートナーを務める企業が、防衛省が導入を検討中のドローンを輸入販売しようとしているとして、同館に対して、企業に輸入販売を取りやめるよう働きかけてほしいと訴えた。
同館の田中正之館長は「他のアーティストに迷惑をかけることにもなり、遺憾に思っている」としつつ、「言論の自由は保障されているので、尊重したい」と語った。
一方、飯山さんに賛同する有志が美術館の2階ベランダで外に向かって声明を読み上げていたところ、警察が出動。その後、出品作家の遠藤麻衣さんと、友人の作家、百瀬文さんが展示室前ロビーで無言でパフォーマンスを行っていたところ、警察官がパフォーマンスの様子やロビーにいる人を撮影するなどして監視する場面もあった。美術館側は通報していないという。
オフィシャルパートナーの企業は「防衛省との間でそのような案件があるのは確かだが、輸入先については公表する段階にない」としている。【高橋咲子】