「立民たたきつぶす」と言っていた維新・馬場代表「まだ関西以外の小選挙区で勝つことは厳しい」

日本維新の会は、公認候補を擁立した東京15区と長崎3区の補欠選挙で落選が決まった。
馬場代表は28日夜に大阪市内で記者会見を開き、「我が党の実力のままの結果だ。まだまだ関西以外の小選挙区で勝つことは厳しい」との認識を示した。
維新は地盤とする関西以外での勢力を伸長させ、目標とする次期衆院選での野党第1党奪取に向けて弾みをつけたい考えだった。だが、政権批判票の受け皿にはなりきれなかった。
選挙戦では、身を切る改革や憲法改正を訴えて保守層への浸透を図った。野党第1党の立憲民主党に対する批判も強め、共産党との「共闘」を問題視した。告示後には、馬場氏が政治改革の議論を巡る立民の対応などを挙げ、「都合の悪いことは絶対やらない。たたきつぶす」と発言した。
ただ、東京15区は2021年衆院選で3位だった新人が立民の当選を許した。長崎3区でも一騎打ちとなった立民の公認候補に引き離され、地方組織の弱さが改めて浮き彫りとなった。
開催を推進してきた25年大阪・関西万博を巡っては、会場建設費の増額などで批判を浴びており、党幹部は「今は逆風下にある。次期衆院選に向け、戦略の練り直しが必要だ」と危機感をあらわにした。