普天間所属の米軍ヘリから重量1キロの窓落下 被害情報なし

防衛省沖縄防衛局は29日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の米海兵隊大型ヘリコプターCH53Eから27日午後5時半ごろ、プラスチック製の窓が沖縄県の東海岸沖約8キロに落下したと明らかにした。船舶などの被害は確認されていない。
沖縄防衛局などによると、窓は重さ約1キロ、縦58センチ、横47センチ。機体の貨物室についていたという。事故の情報は28日夜、在日米国大使館から防衛省に入った。沖縄防衛局は米海兵隊に事実関係を確認し、29日夕に県や関係自治体に事故の発生を伝えた。
発生から2日後の連絡に、沖縄県の池田竹州(たけくに)知事公室長は「事件事故の速やかな連絡を求めてきたが守られずに遺憾だ」と反発した。
普天間飛行場のCH53Eは2017年10月に沖縄県東村(ひがしそん)高江の民有地に不時着して炎上。17年12月には普天間飛行場に隣接する宜野湾市立普天間第二小学校の校庭に重さ約7・7キロのコックピットの窓が落ちるなど事故を繰り返している。
再び起きた米軍ヘリの窓落下事故に、沖縄の人たちからは憤りの声が上がった。普天間第二小に子供を通わせる呉屋達巳さん(44)は「海に落ちたからいいという問題ではない。米軍は『再発防止に努める』としながら事故を繰り返している。一日も早い普天間飛行場の閉鎖、返還を願うしかない」と語った。【遠藤孝康、比嘉洋】