無礼外交で最悪の日韓関係に拍車を掛けている河野外相の評判が散々だ。28日、ラジオ日本の番組に出演した立憲民主党の枝野代表は、こう酷評した。
「ここに至る過程で、韓国大統領からは少し妥協の余地のあるようなことがあったにもかかわらず、いわゆる『上から目線』、特に河野太郎外相の対応は韓国を追い込んだ。責任は大きい。これ、外務大臣、代えるしかないですね」
全く正論だ。河野氏は27日の会見でも韓国を刺激。元徴用工訴訟の韓国大法院判決は1965年の日韓請求権協定違反だとする日本政府の立場を念頭に、「韓国が歴史を書き換えたいと考えているならば、そんなことはできないと知る必要がある」と批判し、韓国側のさらなる反発を招いている。
しかし、「上から目線」は枝野氏にも当てはまるんじゃないか。
枝野氏の呼び掛けをきっかけに国民民主党との衆参両院で統一会派結成が決まったが、番組内で「わが党の規約では『共同会派』をつくるということ」と説明し、「統一会派ではない」とわざわざ念押ししたのだ。
「枝野代表は『統一会派』という呼称を毛嫌いしています。立憲側は『共同会派』、あるいは『会派を共にする』『会派を共有する』という回りくどい表現を使うよう求めている。ただし、浸透していませんが」(キー局記者)
衆院の統一会派には野田元首相らが所属する会派「社会保障を立て直す国民会議」も参加する予定だ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
「枝野代表本人が国民との統一会派結成を面白くないと思っているのでしょう。何年グズグズすれば気が済むのか。河野外相にお暇いただくのは当然として、野党共闘のネックになっている枝野代表にもお暇いただいた方がいいんじゃないか。岡田元民主党代表が率いる無所属の会に続き、野田元首相らの会派とも一緒になろうとしている。要するに、旧民主党の左派を拡大したいだけで、野党がひとつにまとまって政権に対抗しようなんて思っちゃいない。枝野代表、岡田氏、国民の玉木代表といった顔ぶれが一線から退かない限り、野党は刷新されない。野党内の世代交代を求める国民の声に耳を傾けた方がいい」
小さな器はなかなか大きくならない。器を替えるしかない。