「量刑を悩んだ」「現職総理をどうみるか…」岸田前首相襲撃、裁判員が判決後に会見

和歌山市の漁港で令和5年4月、岸田文雄前首相の演説会場に爆発物を投げ込んだとして、殺人未遂などの罪に問われた無職、木村隆二被告(25)の裁判員裁判の判決で和歌山地裁は19日、懲役10年を言い渡した。裁判員(補充裁判員を含む)を務めた5人は判決後に記者会見し、「貴重な経験ができた」とする一方で、「量刑を決めるのに悩んだ」と振り返った。
30代の男性会社員は「似たような事例が少なく、参考にできるようなものがなかった」と審理の難しさを強調した。50代の自営業の男性は「現職の総理大臣を1人の人とみるか、総理大臣とみるかどうかで非常に悩まされた」と語った。
量刑を決めるうえで重視した点として、20代の美容師の女性は「もし自分がその場所にいたらということを考えた」と説明した。
また、60代女性は「罪は重いが、償った後は復帰することを望みたい。罪を償った後のことまで考えるようになったのは、裁判員に参加したからだと思う」と木村被告の更正を願った。
5人は裁判員を務めた感想として「赤の他人のことをこれまで真剣に考えたことはなく、よい経験になった」「人として成長することができた」などと語り、「職場の理解があった」と周囲への感謝も述べた。