通信設備の復旧進まない千葉 台風15号被害で1万回線超が不通のまま

9月の台風15号の影響で故障した固定電話やファクス、インターネットの光回線といった通信設備の復旧が進んでいない。NTT東日本によると、今月2日時点で千葉県内の42市町の計1万423回線が不通となっている。4日には今月中旬に復旧すると発表した。被災地の商店主は「客からの注文を受けられない」と訴えている。【加藤昌平、秋丸生帆】
「受注が増えるお彼岸の時期だったのに」。木更津市内で切り花などを販売する早坂園芸木更津直売所の奈良明店長はため息をついた。台風15号が千葉市付近に上陸した9月9日から3日ほど後に停電は解消し、店も再開できた。だが、固定電話やファクス、インターネット回線は使えないままで、客からの注文を受けられない状態が続く。例年に比べてこの時期の受注は3~4割減り、今月1日までに約50万円の損失が出ているという。
奈良さんは「店に直接来た客から『つぶれたのかと思った』と言われた。とにかく復旧を急いでほしい」と声を絞り出した。
NTT東によると、台風15号によって千葉県内1341カ所で電柱が折れたりケーブルが切れたりして最大約17万回線が不通となった。9月30日に全被害箇所の修理を完了したが、電柱から各家庭への引き込み線の被害については、利用者から連絡を受けてからでないと把握できない。その都度、職員を派遣して修理しており、完全復旧の見通しは立っていない。
今月2日現在、鴨川、館山、鋸南、南房総の3市1町で3545回線▽君津、袖ケ浦、富津、木更津の4市で2508回線▽市原市で1381回線――が不通となっている。利用者からの不通の連絡も1日1000件ほど寄せられている。
NTT東によると、1日あたり最大約7600人体制で復旧作業に取り組んでいる。担当者は「全国から技術者を集めているが、台風で傷ついた引き込み線がその後の雨風で切断するなどしており、全面復旧まで時間がかかっている」と話している。
不通の連絡はNTT東(電話113)へ。