大阪公立高の入試倍率が過去最低の1・02倍…半数以上が定員割れの可能性、高校無償化が影響か

大阪府の公立高校入試で、12日に行われる一般選抜の平均倍率が過去最低の1・02倍となった。府が独自に進める高校授業料の無償化で私立人気が高まっている影響とみられ、半数以上が定員割れする可能性があるという。
吉村洋文知事は10日、府庁で記者団に「少子化の中、定員割れは必ず起きる。生徒から見れば、行きたい学校を目指せる社会に近づいている。再編をしながら、高校の質を高めていくべきだ」と述べた。
府教育委員会によると、一般選抜の平均倍率は、現行の入試制度となった2016年度以降の過去最低を2年連続で更新。いずれも進学校の寝屋川が0・94倍、八尾が0・99倍となるなど、1倍を下回る学校が相次いだ。
特別選抜も含めて最終的に定員割れになる可能性があるのは、142校中78校。前年度は145校中70校が定員割れとなった。3年連続で定員割れし、改善の見込みがない場合、府条例に基づき統廃合の対象になる。
府は所得制限のない高校授業料の無償化を24年度から段階的に導入し、同年度は高校3年生の所得制限を撤廃した。