「認識の違いが甚だしい」玉城デニー知事、普天間返還を巡り中谷防衛相に反論 実現しない原因は「辺野古が唯一」とする政府の姿勢だと指摘

沖縄県の玉城デニー知事は11日午前の定例会見で、日米返還合意から12日で29年となる米軍普天間飛行場を巡り、中谷元防衛相の「県が努力をすればもっと早く移設が進んだ」との発言に対し、「那覇空港の第2滑走路の埋め立てと比較しての発言だが、軟弱地盤の改良工事が必要な辺野古移設と状況は全く異なり認識の違いが甚だしい」と反論した。
合意から29年が経過しても返還が実現しないのは軟弱地盤を抱える名護市辺野古への新基地建設を「唯一の解決手段」とする政府の姿勢にあると指摘。
「(軟弱地盤の)工事完了まで技術的に9年以上、引き渡しまでは12年かかるとの認識を政府は示している。改良工事は難度の高い工事という認識は政府も同じで、我々が協力する、しないという問題とは全く違う」と述べた。(政経部・銘苅一哲)