13日開幕する大阪・関西万博会場内のトイレに利用者の性別を問わない「オールジェンダートイレ」が登場した。同様のトイレは2年前にも東京・歌舞伎町の複合施設で設置され、「女性や子供が安心して使えない」などの批判を受けて廃止された経緯がある。
万博協会の公式サイトによると、万博会場にあるトイレ計46カ所のうち18カ所にオールジェンダートイレを計112台設置。今月9日の報道公開時に確認したところ、このうち会場中心部の「静けさの森」近くのトイレは33台が設置された大型トイレとなっていた。
入り口を入ると、両側に男女共用の個室トイレが並び、中央に共用の洗面台と鏡が設置されていた。男性の小便器はさらに奥にあり、共用スペースを通りすぎて利用する形になっていた。
会場関係者によると、女性用トイレの混雑緩和策の意味があるといい、「男性との共用を望まない女性には、女性用も用意している」。女性用の個室は3室あり、内部に洗面台も備わっていた。
一方、男性専用の個室はなかった。案内板では最寄りの「男女別トイレ」の方角が案内されていた。
歌舞伎町に令和5年4月開業した高層複合施設「東急歌舞伎町タワー」に「ジェンダーレストイレ」が設置された際は、共用個室8室、女性用2室、男性用2室などが並び、洗面台は共用だったが、批判を受けて約4カ月後に男女別トイレに改修された。