警察が遺体を取り違え、遺族に引き渡さず火葬…「さらなる心痛を与えてしまった」

愛知県警西枇杷島(にしびわじま)署が男性2人の遺体を取り違えて葬儀会社に引き渡し、遺族に返還予定だった1人の遺体が誤って火葬されていたことが、県警への取材でわかった。同署は3月下旬に遺族に謝罪し、取り違えた原因を調査している。
県警によると、火葬された男性の遺体は2月23日、同県清須市の川で見つかった。遺体は同署の保管庫に運び込まれ、事件性の有無などを調べた後、遺族に引き渡す予定だった。
同署では同時期、別の場所で見つかった身寄りのない男性の遺体も保管。引き取り手のない遺体は、墓地埋葬法などに基づいて自治体が火葬・埋葬することになっており、同署はこの男性の遺体を葬儀会社に引き渡す予定だったが、川で見つかった男性と取り違えたという。身寄りのない男性の遺体が保管庫に残っていることに署員が気付き、ミスが判明した。
県警捜査1課の押川正幸次長は「遺族にさらなる心痛を与えてしまい、心よりおわびする。署員の指導を徹底し、再発防止に万全を期す」と話している。
遺体の保管を巡っては、埼玉県警吉川署でも3月、男女2人の遺体を取り違えて葬儀会社に引き渡すミスがあった。